条件付きレンダー
この記事は古くなっており、今後更新されません。新しい React 日本語ドキュメントである ja.react.dev をご利用ください。
以下の新しいドキュメントで最新の React の使い方がライブサンプル付きで学べます。
React ではあなたの必要なふるまいをカプセル化した独立したコンポーネントを作ることができます。そして、あなたのアプリケーションの状態に応じて、その一部だけを描画することが可能です。
React における条件付きレンダーは JavaScript における条件分岐と同じように動作します。if
もしくは条件演算子のような JavaScript 演算子を使用して現在の状態を表す要素を作成すれば、React はそれに一致するように UI を更新します。
以下の 2 つのコンポーネントを考えてみましょう:
function UserGreeting(props) {
return <h1>Welcome back!</h1>;
}
function GuestGreeting(props) {
return <h1>Please sign up.</h1>;
}
ユーザがログインしているかどうかによって、これらのコンポーネントの一方だけを表示する Greeting
コンポーネントを作成しましょう:
function Greeting(props) {
const isLoggedIn = props.isLoggedIn;
if (isLoggedIn) { return <UserGreeting />; } return <GuestGreeting />;}
const root = ReactDOM.createRoot(document.getElementById('root'));
// Try changing to isLoggedIn={true}:
root.render(<Greeting isLoggedIn={false} />);
この例では isLoggedIn
プロパティの値によって異なる挨拶メッセージを表示します。
要素変数
要素を保持しておくために変数を使うことができます。これは、出力の他の部分を変えずにコンポーネントの一部を条件付きでレンダーしたい時に役立ちます。
ログアウトとログインボタンを表す以下の 2 つの新しいコンポーネントを考えましょう:
function LoginButton(props) {
return (
<button onClick={props.onClick}>
Login
</button>
);
}
function LogoutButton(props) {
return (
<button onClick={props.onClick}>
Logout
</button>
);
}
以下の例では、LoginControl
というステート付きコンポーネントを作成します。
LoginControl
は現在の state によって <LoginButton />
もしくは <LogoutButton />
の一方をレンダーします。加えて、前の例の <Greeting />
もレンダーします:
class LoginControl extends React.Component {
constructor(props) {
super(props);
this.handleLoginClick = this.handleLoginClick.bind(this);
this.handleLogoutClick = this.handleLogoutClick.bind(this);
this.state = {isLoggedIn: false};
}
handleLoginClick() {
this.setState({isLoggedIn: true});
}
handleLogoutClick() {
this.setState({isLoggedIn: false});
}
render() {
const isLoggedIn = this.state.isLoggedIn;
let button;
if (isLoggedIn) { button = <LogoutButton onClick={this.handleLogoutClick} />; } else { button = <LoginButton onClick={this.handleLoginClick} />; }
return (
<div>
<Greeting isLoggedIn={isLoggedIn} /> {button} </div>
);
}
}
const root = ReactDOM.createRoot(document.getElementById('root'));
root.render(<LoginControl />);
変数を宣言して if
文を使用することはコンポーネントを条件的にレンダーするなかなか良い方法ではありますが、より短い構文を使いたくなる時もあります。以下で述べるように、JSX でインラインで条件を記述する方法がいくつか存在します。
論理 && 演算子によるインライン If
中括弧で囲むことで、JSX に式を埋め込むことができます。これには JavaScript の論理 &&
演算子も含まれます。これは条件に応じて要素を含めたいというときに便利です。
function Mailbox(props) {
const unreadMessages = props.unreadMessages;
return (
<div>
<h1>Hello!</h1>
{unreadMessages.length > 0 && <h2> You have {unreadMessages.length} unread messages. </h2> } </div>
);
}
const messages = ['React', 'Re: React', 'Re:Re: React'];
const root = ReactDOM.createRoot(document.getElementById('root'));
root.render(<Mailbox unreadMessages={messages} />);
これが動作するのは、JavaScript では true && expression
は必ず expression
と評価され、false && expression
は必ず false
と評価されるからです。
従って、条件部分が true
であれば、&&
の後に書かれた要素が出力に現れます。もし false
であれば、React はそれを無視して飛ばします。
falsy な値を返した場合、&&
の後の要素の評価はスキップされますが、falsy な値そのものは返されるということに注意してください。以下の例では <div>0</div>
がレンダーメソッドから返されます。
render() {
const count = 0; return (
<div>
{count && <h1>Messages: {count}</h1>} </div>
);
}
条件演算子によるインライン If-Else
条件的に要素をレンダーするもうひとつの方法は JavaScript の condition ? true : false
条件演算子を利用することです。
以下の例では条件演算子を用いて、条件に応じてテキストの小さなブロックをレンダーします。
render() {
const isLoggedIn = this.state.isLoggedIn;
return (
<div>
The user is <b>{isLoggedIn ? 'currently' : 'not'}</b> logged in. </div>
);
}
より大きな式にも適用することができますが、何が起こっているのか分かりづらくはなります:
render() {
const isLoggedIn = this.state.isLoggedIn;
return (
<div>
{isLoggedIn ? <LogoutButton onClick={this.handleLogoutClick} />
: <LoginButton onClick={this.handleLoginClick} /> }
</div> );
}
普通の JavaScript を書くときと同様、あなたとチームが読みやすいと思えるものに合わせて、適切なスタイルを選択してください。条件が複雑になりすぎたら、コンポーネントを抽出するべきタイミングかもしれない、ということにも留意してください。
コンポーネントのレンダーを防ぐ
稀なケースですが、他のコンポーネントによってレンダーされているにも関わらず、コンポーネントが自分のことを隠したい、ということがあるかもしれません。その場合はレンダー出力の代わりに null
を返すようにしてください。
以下の例では、<WarningBanner />
バナーは warn
と呼ばれるプロパティの値に応じてレンダーされます。そのプロパティの値が false
なら、コンポーネントはレンダーされません:
function WarningBanner(props) {
if (!props.warn) { return null; }
return (
<div className="warning">
Warning!
</div>
);
}
class Page extends React.Component {
constructor(props) {
super(props);
this.state = {showWarning: true};
this.handleToggleClick = this.handleToggleClick.bind(this);
}
handleToggleClick() {
this.setState(state => ({
showWarning: !state.showWarning
}));
}
render() {
return (
<div>
<WarningBanner warn={this.state.showWarning} /> <button onClick={this.handleToggleClick}>
{this.state.showWarning ? 'Hide' : 'Show'}
</button>
</div>
);
}
}
const root = ReactDOM.createRoot(document.getElementById('root'));
root.render(<Page />);
コンポーネントの render
メソッドから null
を返してもコンポーネントのライフサイクルメソッドの発火には影響しません。例えば componentDidMount
は変わらず呼び出されます。